【行事名】 「木の祭り」の木を考えよう

【日 時】 2006年5月3日(水・祝) 9:30〜11:50
【場 所】 半田市任坊山
【天 気】 晴れ
【参加者】 一般 大人5人、子供3人
        (会員:浅井、榊原正、榊原靖、永田、森田、古川、大橋、降幡)
【内 容】
 前回参加いただいた朝日新聞の記者の方が5/1付け朝日新聞愛知版に、新美南吉を扱った半田の観察会の記事を大きく紹介していただき、参加者が多いかなと思いきや、いつもの低迷状態。毎年1,2回ケープルテレビが取材してくれますが、今回もCACさんに取り上げていただきありがたいことです。
 今年は池の縁のフジの花がきれい。同じく池の縁のビワから、「枇杷の花の祭り」。植栽のハナノキから、「花のき村の盗人たち」。ヒサカキから赤い鳥に投稿した草稿「権狐」は、地方名イササギ。今年は花の開花が遅れていますが、クロバイの花を「木の祭り」の白くて香りのある木の第一候補とした。またこの幼年童話に登場する蝶にもふれた。
 幼年童話「木の祭り」に出てくる、白くてよいにおいのする花をつける木の正体は。じゃがいも畑とか、麦畑とか、ホタルが登場することから、5月から6月にかけて白くてかおりのある花をつける樹木が妥当のようです。
 任坊山のクロバイの花を第一候補。第二候補として、半田池のニセアカシア(南吉の時代の半田池はニセアカシアよりも、ハンノキがたくさんはえていたようだ)。第三候補として、イボタをあげたい。またこの童話では蝶の特徴について面白く書いています。模様のある大きな蝶はさしずめアゲハチョウ、白いのはモンシロチョウ、黄色いのはキチョウ、枯れた木の葉はジャノメチョウ、しじみはヤマトシジミかベニシジミでしょう。
 南吉の4月12日の日記に、「楠の葉は今かわる。毎日落葉がたまる」と記しています。常緑樹は一年中緑なので、落葉しないと思うのが普通ですが、南吉はクスノキの落葉について鋭く自然を観察しています。
 宮池の脇に自生するビワの木を観察しながら、詩「枇杷の花祭り」を説明。春先に咲くビワの花は目立ちませんが、花の周りでミツバチがお祭りをやっていることをこの詩で表しています。ここにも南吉の自然を観察する力の強さを感じます。
 任坊山に自生するミカワヤマツツジとコバノミツバツツジを観察。また公園に植栽されているハナノキを眺めながら、「花のき村の盗人たち」の地名の由来を説明。

【観察会の様子】
 
【左】ヤマツツジの一種でピンク色のものをミカワヤマツツツジといい、この地方特産のものです。
【右】フジの花にオナガグモがいました。このクモは他のクモを餌にしています。

 
【左】ミシシッピーアカミミガメの赤ちゃんです。
【右】ヒサカキに良く付くホタルガの幼虫です。

観察会の様子(続き)
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