【行事名】 「東三河の自然をたずねて」(東三河支部との交流)
【日 時】 2008年5月31日(土)〜6月1日(日)
【場 所】 5/31 汐川干潟⇒新堀川(江比間)⇒般若寺⇒表浜⇒江比間少年センター6/1⇒豊川放水路⇒鳳来寺自然博物館⇒四谷の千枚田
【天 気】 5/31曇り⇒雨 6/1晴れ
【担 当】 竹内秀、牧野、降幡
【参加者】 15名
(会員:牧野、降幡、浅井、門脇、榊原正、榊原靖、永田、平松俊、平松裕、牧野、南川、山本+子供3人)
【内 容】
汐川干潟:
日本屈指の渡り鳥の飛来地である汐川干潟。ここでは、貝の採集、漂着物の収集、小魚捕り、鳥の観察など、個人の興味のまま行動する。貝類は、ヘナタリ、カワニナなどの巻貝が泥地の上に、泥の中には二枚貝のオキシジミガイがたくさんいた。漂着物は、ハスの実やヒシの実、クルミなどの木の実、鳥は、アオサギ、ダイサギ、カワウなどがいた。汐川干潟と水平に走る用水路には、スクミリンゴガイの卵がびっしり水路壁についていた。貝自身は、生きたものを発見することはできなかったが、殻が何個か浮いていた。汐川に面したコンクリートの道路の上では2m近くはあろうかと思われるアオダイショウの脱け殻を見つける。少し移動した泥地では、ヤマトオサガニがたくさんいた。彼らの動作は緩慢で素手で捕えることもできたし、カメラモデルとしても優秀であった。
新堀川 海浜植物観察
小雨のパラつく中、昼食を摂り、海浜植物の観察を行う。ハマヒルガオ、ハマボッス、オカヒジキ、ハマナデシコなど。
般若寺
お寺の境内でミツバチの巣の観察。門には昼間なのにゲンジボタル発見。道路わきの草むらには、コガネムシがたくさんいた。
般若寺の向かいにある地下から湧水を噴き出している川を観察。湧水ならではの大変美しい水である。
田原市赤羽表浜
広大な海と砂浜の広がる表浜は、ウミガメの産卵地である。雨のまじる強風に吹かれながら貝殻やハマボウフウ、コウボウムギなどの植物を見る。ウミガメの産卵の痕跡は見つけることができなかったが、珍しいものとしてミズナギドリの死体を発見する。
豊川放水路自然観察 「ヨシ原にわたる初夏の風を感じよう」
東三河自然観察会と合流し、放水路やヨシ原(アシ原)の生き物を観察する。まず、川の生き物をじっくり見る。カワザンショウガイ、カワニナ、チリメンカワニナなどを捕まえじっくり見る。メダカもたくさんいるようだ。そこでカニの呼吸法などのお話を聞く。ヨシ原に移動し、小さなカニ、ヨシノボリの幼魚と思われる小さな魚を観察する。豊川放水路は、もともと3面張りの人口川であったが、国土交通省のヨシ原再現事業も行われ、ところどころにヨシ原が広がっていた。それにより、多くの生物が住めるようになり水質浄化にも期待されているようである。最後に霧吹きで風を感じる実験なども体感した。
賀茂神社(豊橋)
賀茂菖蒲園に立ち寄る予定だったが、イベント中で車が思うように止められず賀茂神社裏手で止め、昼食を摂る。昼食後、神社周りの遊歩道を散策。手入れが行き届いているが、歩道の脇の森に近づくとすごい量の蚊の襲撃にあう。ここでは、雄雌2匹のオオミズアオに出会う。
鳳来寺山自然科学博物館
企画展:「愛知の中央構造線展」を中心に博物館内を見学。常設展もなかなか興味深い展示である。飼われているコノハズクやミミズク、モリアオガエルの卵なども見ることができた。屋上の巣箱の中では、シジュウカラが抱卵中、気づいた人だけそっと見た。
四谷千枚田
この棚田の保存に当たる中心人物の小山氏の解説を受ける。「日本の棚田100選」に選ばれた四谷の千枚田は、鳳来町の鞍掛山の麓に広がる。新しくできた棚田全体を見下ろすことができる場所からの眺めは絶景。田植えを終えたばかりの棚田は、空の色を反射して一枚一枚が白く浮き上がる。この美しい景色が未来に残ることを切に願う。(記・牧野)
【観察した生き物】
◎植物
◎昆虫
△6/31灯火観察(ガを除く)
クロコガネ、アトボシアオゴミムシ(?)、クシコメツキの1種、キイロテントウ、ナガハムシダマシ、ミミズク、クワキヨコバイ、モモアカハギカスミカメ(?)、ヒトテンツヤホソバエ、ハエの仲間、ヒメガガンボの仲間、ユスリカの仲間、ヒメバチの仲間、クサカゲロウの1種、モリチャバネゴキブリ
△6/31灯火以外(ガを除く)
モンシロチョウ、ベニシジミ、ツバメシジミ、ルリシジミ、アカシジミ、ナミアゲハ、アオスジアゲハ、モンキアゲハ、ゴマダラチョウ、ダイミョウセセリ、コガネムシ、オサムシモドキ、オオゴミムシ、マルガタゴミムシ(?)、キイロチビゴモクムシ、キベリゴモクムシ(?)、 ハマベミズギワゴミムシ(?)、オオヒラタシデムシ、キマワリ、ヒメカクスナゴミムシダマシ(?)、チビゲンゴロウ、ツブゲンゴロウの1種、クズノチビタマムシ、サビキコリ、ジュウサンホシテントウ、ヒメカメノコテントウ、アオバネサルハムシ、コガタルリハムシ、ヤマイモハムシ、キスジノミハムシ、コフキゾウムシ、オジロアシナガゾウムシ、ヨツボシホソアリモドキ、シオカラトンボ、コシアキトンボ、セスジイトトンボ、ミヤマカワトンボ、カワトンボの1種、マルカメムシ、ホソハリカメムシ、シマサシガメ、アメンボ、ヒメアメンボ、ワダチソウグンバイ、ホソヒラタアブ、ナガヒメヒラタアブ、キイロコウカアブ、マダラアシナガバエ、クマバチ、クロヤマアリ、カブラハバチの仲間
◎鳥
◎その他
【観察会の様子】
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【観察会続き】
観察場所:愛知県田原市・豊橋市「汐川干潟」
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