【行事名】 荒磯松海岸の磯の生物観察会
【日 時】 2007年7月13日(金) 9:30〜12:00
【場 所】 南知多町豊浜荒磯松海岸
【天 気】 雨
【担 当】 森田博文、中井康夫、降幡光宏
【参加者】 40名
【内 容】
愛知県立瑞陵高等学校の1年生がコスモサイエンスコースの一環として海辺の生き物の観察にきました。台風4号の影響で雨が降る中、わざわざ海まで行かなくても情報機器が発達し、手に取るようにどこでも見ることが出来る時代です。それでも現地で実際に五感を使って生き物に触れることは、どんな最新の映像や音響でも勝るものはありません。時間とお金はかかりますがそれ以上のものを得ることが出来ます。それを知ってか生徒たちは、雨の中熱心に観察をしました。
海辺の生き物を学ぶことは非常に大切です。私たちの生活はすべて海に通じているからです。私たち人間が自分たちだけ都合のよい生活をすると海に流れ出る栄養分のバランスが変わります。そうすると磯焼けという現象が起き、海藻類の生育が悪くなるとも言われています。海藻(海草)は海の動物にとっては、産卵場所であり、隠れ家でもあり、食料などにもなっています。その海藻の生育が悪いと海草や海藻を利用している様々な海の生物が少なくなるそうです。
陸でも海でも生き物たちは食べたり食べられたり、助けたり助けられたりの生活をしています。生き物の名前をおぼれるだけではなく、生き物たちが生活する仕組みを考えることも大切であると思います。(記・降幡)
【観察した生き物】
◎海藻
イシゲ、ワカメ、ヒジキ、ホンダワラの仲間、ウミトラノオ、タンバノリ、オゴノリ、サンゴモノ仲間、アナアオサ、
◎種子植物
アマモ(別名・リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ)
◎海綿動物
クロイソカイメン、ダイダイイソカイメン
◎環形動物
ミズヒキゴカイ、ヤッコカンザシ
◎軟体動物
ヒザラガイ、ヒメケハダヒザラガイ、ウスヒザラガイ、オトメガサ、ヨメガガサ、マツバガイ、ウノアシ、イシダタミ、コシダカガンガラ、スガイ、アラレタマキビ、タマキビ、イボニシ、オオヘビガイ、クロシタナシウミウシ、ムラサキイガイ、ナミマガシワ、マガキ、ウチムラサキ、アサリ、カモメガイ、キクノハナガイ、マダコ
◎節足動物
カメノテ、イワフジツボ、クロフジツボ、フナムシ、ワレカラの仲間、ホンヤドカリ、イシガニ、イワガニ、イソガニ、ヒライソガニ、オオギガニ
◎棘皮動物
クモヒトデの仲間、イトマキヒトデ、ヤツデヒトデ、バフンウニ、サンショウウニ、ムラサキウニ、マナマコ
◎魚
ナベカ、ヘビギンポ、ダイナンギンポ、アゴハゼ、ハオコゼ
◎その他
【観察会の様子】
【左】採集した生き物を集め、分かち合いをしています。 【右】クロフジツボ、イワフジツボ、カメノテ
【左】ナベカというかわいい磯の魚。大きいものはかみつくことが有ります。 【右】マダコの大きいのが採れました。
【左】危険な生き物説明。アカエイ、アカクラゲ、ゴンズイ、ハオコゼ、イシガニ、アイゴ。
【中】雨の中、早速、観察開始。
【右】潮溜りで何か動いている。
【左】思い思いの場所に散る。
【中】生き物解説。
【右】防潮堤から見た観察場所。
【左】ハオコゼ。背びれに毒があり刺されると長い間痛む。
【中】ダイナンギンポ。潮溜まりで見つかる。
【右】アゴハゼ。タイドプールに住み、高温に強い。
【左】ヘビギンポ。タイドプールにすむ。
【中】イシガニ。ハサミが強力。おいしい。
【右】イワガニ。
【左】ヒライソガニ。甲羅が平たい。
【中】ヤドカリが引越しをしていました。
【右】クロフジツボ、イボニシ、ヒザラガイが見られる。
【左】採集したカニ。
【中】キクノハナガイ。有肺類で陸貝に近い仲間。
【右】マツバガイ。酒蒸や味噌汁に入れると結構いけるそうです。。
【左】イボニシと白い粒がイボニシの卵嚢で一粒に1,000個の卵が入っているそうです。。
【中】オオヘビガイ。蜘蛛の網状の粘液糸を出し、それに付着したプランクトンを手繰り寄せて食べる。
【右】ヨメガガサガイ。この仲間は岩の表面についた海藻を歯舌で削り取って食べる。
【左】ウチムラサキ。オオアサリといって食用に販売されている。
【中】ヒメケハダヒザラガイ
【右】カモメガイ。穿孔貝といって岩を削って棲家を作る。
【左】穿孔貝が空けた穴。
【中】陸では昆虫、海では貝がいちばん繁栄している。
【右】こちらも貝の仲間が入っている。
【左】いろいろな貝殻。
【中】オトメガサのオナカ。
【右】背中に見えてるのは、貝殻。
【左】クロシタナシウミウシ
【中】バフンウニの小さいもの。
【右】ムラサキウニ
【左】サンショウウニ
【中】クモヒトデの仲間
【右】イトマキヒトデ
【左】ヤツデヒトデ
【中】マナマコ。皮膚の色が黒、赤、青など変異がある。
【右】ナマコ、ヒトデ、ウニなどの仲間が入っているが棘皮動物で同じ仲間。
【左】こちらにも棘皮動物の仲間が入っている、
【中】クロイソカイメン、ダイダイイソカイメン、ヨロイイソギンチャクが付着している。
【右】ダイダイイソカイメン(カイメンの仲間は多細胞生物の中で一番下等)
【左】これはダイダイイソカイメン、他にクロイソカイメンが見られた。
【中】ヤッコカンザシといい石灰質の棲管(せいかん)という巣を作るゴカイの仲間。
【右】ミズヒキゴカイ。気持ちが悪いという人もいるが名前は上等。
【左】ウミトラノオ。
【中】ヒジキ。健康食品。
【右】海藻の仲間。赤いのはサンゴモの仲間で紫色のものはピリヒバです。