【行事名】 知多支部 秋の宿泊研修旅行 −滋賀県北部(山門水源の森など)の自然を訪ねて− ● 知多自然観察会主催
【日 時】 2019年10月26日(土)〜27日(日)
【場 所】 滋賀県北部
【天 気】 曇り時々雨
【担 当】 牧野
【参加者】 一般 大人1名
指導員:11名
(浅井一、浅井聡、岩本、桑原、竹内秀、永田孝、藤井辰、降幡、牧野、南川、吉房)
【内 容】
時々雨にうたれながらの観察旅行。そのため、野外での観察より屋内活動がいつもより多めであった。しかし、人の文化と自然とのかかわりなどを知ることができた有意義な研修旅行となる。
まず向かったのは、山門水源の森。はじめにスタッフの方から説明を受けその後、野外観察に出る。研修室前の湿地にはミミカキグサの花やアカハライモリを確認できた。散策コース途中で小雨となり短めのコースでまわる。スギヒラタケなどの数種類のキノコ、リンドウやセンブリの花が旬であった。サワガニやセンチコガネなどの生き物にも遭遇。多くのスタッフの方がササユリなどの貴重な植物を保護しながら増やす活動をされていた。ここでも増えているシカなどの食害対策を行っているが、もともとシカがいたこの森で、どの程度保護するのが本来の自然なのか…など保護の在り方を模索中という話は興味深かった。
その後、土倉鉱山跡へ。ここは明治40年に発見され銅の採掘を行っていた場所。廃墟のような趣のある鉱山跡地にはカメラが趣味のような団体さんがいた。ここでは美しく色づいたノブドウ、ヌスビトハギの実などと出会い、鉱物ジャスパーを得ることができた。
2日目は、マキノ町の天井川へ向かう。天井川は、砂礫の堆積により川底が周囲より高くなってしまった川のこと。ここの天井川は、なんと川の下に百瀬川隧道というトンネルまでできてしまったほどの高さ。ここでは、天井川を登り水のない川を歩く。モンゴリナラの木を発見。その後、高月向源寺にある国宝十一面観音を鑑賞する。この観音様は、9世紀頃、病除けとしてつくられたもので、ヒノキの一刀彫であるという。頭の後ろまで見ることができ、観音様の後頭部には歯をむき出した像があった。その後野外でそれぞれの興味に合わせ自然を楽しむ。米原市泉神社で水を汲み、最後は伊吹山文化資料館を見学する。伊吹山の自然と人々の暮らしの関りを丁寧な展示で紹介されていた。屋内では伊吹山麓の上野で発見され移築したミミ塚古墳石室が展示、エビヅルの実が豊作でした。