【行事名】
「知多支部 一泊研修 奈良吉野周辺の自然を訪ねて」 ●主催:知多自然観察会
【日 時】
2024年10月26日(土)〜27日(日)
【天 気】
1日目 曇り(時々ぱらり) 2日目 晴れ午後曇り
【担 当】
牧野
【参加者】
参加者:10名
(浅井一、浅井聡、纐纈親子、竹内秀、永田孝、藤井辰、降幡、南川、吉房)
【内 容】
〔10月26日(1日目)〕
●しだのすみか〔シダの植物園 管理人に案内していただく〕
吉野山の金峯山寺周りの細い参道の一角の古民家に「しだのすみか」はあり、安城出身の木下さんが家の周りの石垣に生えるシダに惚れ込んで、ここでシダに特化した観察ができる環境を作ったとのこと。家の周りのシダの話を聞き、雨を避けて昼食兼シダの話を聞く会を持ち、雨が止んでからアップダウンのある吉野の山道をぐるりと案内してもらう。シダを見分けるこつ(胞子嚢の形や葉と胞子葉が一緒か別かなど)や、歴史の中でどう使われてきたか(リョウメンシダで作った縄で縄文土器の縄目を付けた 天岩戸の前で踊った神の体にまとっていたのはヒカゲノカズラ)といった話も聞くことができ、大変興味深かった。思いのほかキノコがたくさん見られ、冬虫夏草やカエンタケも見られた。イノシシが土手を駆け下りる筋があちこちに見られた。シカの食害の跡も感じられた。
【観察した生き物】
<シダ>
シノブ、イヌカタヒバ、イヌワラビ、オオバノイノモトソウ、イワヒメワラビ、カニクサ、イノモトソウ、ノキシノブ、ヤワラシダ、ミツデウラボシ、ホラシノブ、ゼンマイ、ゲジゲジシダ、シケチシダ、イワヒバ、ヤブソテツ、クラマゴケ、マメヅタ、イヌシダ、リョウメンシダ、キジノオシダ、シシガシラ、コバノイシカグマ、トウゲシバ、トラノオシダ、クマワラビ、ヒトツバ、ヒカゲノカズラ、 <冬虫夏草>ハナサナギタケ、
<キノコ>
ツノマタタケ、ビョウタケ、カベンタケ、ザイモクタケ、ラッパタケ、マントカラカサタケ、スッポッンタケ、カエンタケ、ミドリスギタケ、カニノツメ、マスタケ、ジョウゴタケ、
<その他>
アカネ、シオデ、マツカゼソウ、カッコウアザミ、ソヨゴ(フクラシバ)、テンダイウヤク
宿泊 太鼓判 花夢花夢(07463−2−3071)
合宿プランでお願いでき、吉野の宿泊施設としては安く泊まれた。
〔10月27日〔2日目〕〕
朝は6時10分集合で、吉野山参道にある「金峯山寺」の朝のお勤めに参加するため、宿のバスで送っていただく。普段はお勤めだけであるが、2ヶ月ほどの限定期間で秘仏「金剛蔵王権現」の特別御開帳もあり、青いお顔の修験道のご本尊を見上げることができた。
●宇陀市 森野旧薬園(日本最古の私設植物園)
宇陀のあたりは霧の立ちこめる地域で、日本書紀にも記述が残り聖徳太子の時代には薬用植物の狩り場として知られていた。戦国時代に宇陀の町並みが発展し、江戸時代吉宗の頃に薬種の国産化を目的に調査をしたことをきっかけにできたという歴史をもつ。
現在は葛粉と葛を使った和菓子を売る店になっている。葛粉を作る水槽がならぶ横の斜面を登っていくと薬草園がある。手入れをする人手がなくなって荒れていたが、日本最古の私設植物園を無くしてしまっては惜しいということで運動が始まり、今は地元のボランティアの方たちによって見学ができるようになっているとのこと。(NHKで放映されたことがあった) 見学後、宇陀の道の駅でお買い物。
【観察した生き物】
<植物>
ハナノキ(300年ものの大樹)トリカブト、シュロソウ、オオバカラスビシャク、カミヤツデ、セリバオウレン、キンモクセイ(健胃)ダイコンソウ、アイ(解熱)クサノオウ、フユノハナワラビ、など薬効と共にたくさん立て札があった。
●龍ヶ淵 坂を登った上にある、清水が集まってできた湖 周りを一周できる道がある。
宇陀で買った弁当を池を見ながら食べる。見学後、やや早めに帰途につく。4時頃東海市役所を解散。
<植物>
トウバナ、マコモ、ヒシ、アシカキ、イワヒメワラビ、コクサギ、、コバンノキ、アオミズ、ハリガネワラビ?、カザグルマ?、イワガラミ?よく似ていて迷う植物も見られた。サルオガゼ、
<その他>
アカハライモリ、ショクヨウガエルの幼体、センチコガネ、ソウメンタケ、鹿の食べ跡と足跡
【観察会の様子】
【左】「しだのすみか」入り口
【中】「しだのすみか」での楽しい昼食
【右】シダのお勉強
【左】おしゃれなシダの図
【右】シダのお話
【左】【中】【右】「いつものシダ」が違って見える“名札”のいろいろ
【左】吉野の里山の観察路散策
【右】「しだのすみか」の木下さんと
【左】楽しい夕食
【右】大峯山寺をバックに「合掌」
【左】旧森野薬草園(最古の私設植物園)
【右】まるで爺と孫
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