「身近にあるキノコを見つけよう」
15年10月11日(土)知多市「梅の館」9:30〜
観察場所:「梅の館」梅園周辺の森
知多自然観察会はキノコの観察会を年数回行っています。今年は異常気象のため発生時期がずれてしまいました。よっていずれの機会にも皆さんにおなじみのキノコをたくさん見ていただくことができませんでした。それでもキノコはまったく見られないわけではありません。地球上で動植物があるところには菌類(キノコの仲間)が存在しているのです。キノコの観察会の時には興味を持っていただくためにキノコの働き・役目についてお話をしています。菌類(キノコ)は動物や植物の分解者です。キノコはこれらの有機質を土に戻す大切な働きをしているのです。
皆さん、キノコの観察会への参加の動機はどうでしょうか。実利的で食べられるおいしいものを求めてでしょうか。色々なキノコを観察し、その不思議を見つけるためでしょうか。たぶん前者だと思います。不作のこの機会に自然界で大切な役目をしているキノコに接していただき、身近なキノコに興味をもっていただきたいです。
【観察した生き物】
◎キノコ
コフキサルノコシカケ、ネンドタケ、コウヤクタケ、スッポンタケ(食用)、シロカイメンタケ、ホウネンタケ?、ノウタケ、ヒトクチタケ、ウスヒラタケ、マンネンタケ、カワラタケ、ベッコウタケ、アラゲキクラゲ、コフキサルノコシカケ、ニガクリタケ(毒)、カイガラタケ、
【左】最初にキノコの働きについてなどについて、お話をしました。
【右】梅の館を後に張り切って出発しました。
【左】何か見つけたみたいです。いつも子どもの方が早く見つけます。視線が低いからでしょうか。
【右】コフキサルノコシカケです。茶色い粉が飛び散っていました。
【左】ネンドタケと思われます。
【右】コウヤクタケ(膏薬茸)の仲間のカワタケです。膏薬ってなつかしいですね。
【左】採集したものを紙皿の乗せて並べました。
【右】キノコについてお話をしています。
【左】スッポンタケ(食用)です。胞子が先についていてスッポンの頭に似ています。胞子が肉が腐った匂いがするのでハエが集まります。そして、ハエに胞子を運んでもらいます。
【右】シロカイメンタケと思います。
【左】枯れ木に生えるホウネンタケ?
【右】
【左】ノウタケの残骸です。若いときは食べることが出来ます。
【右】キノコの出始めです。幼菌の時は分かりにくいです。
【左】枯れたマツに発生するヒトクチタケの幼菌です。名前は一口ですが食用になりません。
【右】ウスヒラタケです。おいしいキノコで養殖されています。
【左】マンネンタケです。別名レイシ(霊芝)。霊妙な働きがあるといわれ飲用されています。
【右】瓦のように折り重なるように発生するのでカワラタケと命名されています。ガンの増殖を押さえる働きがあるそうです。
【左】枯れ木に良く発生するベッコウタケです。
【右】中華料理に使われるアラゲキクラゲです。養殖もされています。
【左】コフキサルノコシカケの表と裏です。
【右】毒性が強く死亡例があるニガクリタケです。口に入れても食べなければ大丈夫です。
【左】カイガラタケの表と裏です。
【右】ここからはキノコではありません。これはウメノキゴケで梅や柿によく着生します。大気汚染の指標に使われます。硫酸分が増えると見られなくなるそうです。
【左】カクレミノです。体質により樹液に触れるとかぶれる人がいますので注意してください。
【右】スダジイです。そのまま食べることができ、昔の子供たちの大切なおやつでした。
【左】マテバシイです。大草城跡にたくさん生えています。これは兵糧対策に植樹されたのではといわれています。
【右】山菜に利用されるツリガネニンジンです。圃場整備がされなかった土手によく残っています。
【左】スズカアザミは愛知県から三重県に生えていますが近年少なくなりました。大事にしたいです。
【右】ノコンギクです。水田の近くには良く似たヨメナが生えています。野菊はこの仲間を言っています。
【左】マムシがいました。マムシは動きが鈍く一生懸命ににげません。憶病でこんな形になりますが、手を出さないでください。目を離すとすぐに逃げます。
【右】マムシより強い毒があるといわれているミイラになったヤマカガシです。要注意の毒蛇です。
【左】害虫をたくさん取ってくれるジョロウグモです。こちらは毒はありませんし人を噛むこともありません。か弱い生き物ですから手で触ってみてください。