【行事名】
知多半島のクチキコオロギを探しにいこう
【日 時】
2010年9月25日(土)19:00〜21:00
【場 所】
美浜町布土烽火窯(神野さんの炭焼き基地)
【天 気】
晴れ
【担 当】
平松俊、榊原正
【参加者】
平松俊、榊原正、神野、浅井、降幡
【内 容】
クチキコオロギはエンマコオロギ、マダラコオロギとともに日本最大のコオロギのひとつです。知多半島では篠島や美浜町に記録があり愛知県の準絶滅危惧種に指定されています。2010年3月榊原さんが烽火窯で撮った写真の一枚にそれらしきコオロギが写っており、早速3月20日夜、二人で写真を撮った場所付近を丹念に探しましたが見つかりませんでした。今回はそのリベンジで神野さんに烽火窯への立ち入り許可を得て、榊原さんを誘い、降幡さんに連絡をして観察会を実施しました。名古屋からはるばる浅井さんも来てくれました。18:50頃から灯火装置をセットして19:15頃に点灯しました。用意周到にテープレコーダーを持参して皆にクチキコオロギの声を聞かせました。浅井さんと山道をナイトハイクに出かけ、しばらく歩いているうち林の中でアオマツムシの声に混じってクチキコオロギらしい声がしていることに気がつき、あわてて引き返し皆に報告しました。榊原さんも誘って3人で3月に探した場所を再度調べました。ここでもクチキコオロギらしい声が地面付近から聞こえて来ましたが近づくと鳴き止み、おまけに朽ち木が絡み合って容易に近付けない場所ばかりでまただめかとあきらめかけた時、浅井さんが「見つけた」と大声を上げました。急いで駆けつけると立ち枯れたヤシャブシの剥がれた樹皮下に半分体を隠したクチキコオロギがそこにいました。ついに目的達成、浅井さんに感謝です。その後立ち枯れた数本のヤシャブシの剥がれた樹皮下を調べ合計4匹も見つけることができ探し方を知ることもできました。20:30頃灯火場所に戻り、来ている虫をチェックして22:00頃観察を終了しました。(記・平松俊)
【観察した昆虫】
◎灯火以外
カラスヨトウ、オオシマカラスヨトウ?、ユミアシゴミムシダマシ、クチキコオロギ、モリオカメコオロギ、サトクダマキモドキ、ハヤシノウマオイ、ガガンボ類、モリチャバネゴキブリ
◎灯火
メイガ類、ヤガ類、シャクガ類などガ多種、アオドウガネ、クリシギゾウムシ?、チャイロナガカメムシ?、クロミャクイチモンジヨコバイ?、クサカゲロウ類、ガガンボ類、ユスリカ類、小バエ多数、ヒメバチ類、モリチャバネゴキブリ
【観察会の様子】
【左】クチキコオロギ♂(左)トエンマコオロギ♂(右)の大きさ比べです。体長はクチキコオロギが27.8ミリ、エンマコオロギが27.5ミリで尾端が突き出ている分だけクチキコオロギに軍配が上がりました。ただし最近エンマコオロギはコオロギ上科コオロギ科であるのに対しクチキコオロギはコオロギ上科マツムシ科に分類されコオロギの仲間に入らないそうです。
【右】ヤシャブシ
【左】灯火観察 【右】ハマキガ類?
【観察会続き】
【左】メイガ類 【中】ユウマダラエダシャク?(灯火の常連です) 【右】ヤガ類
【左】ゴマフボクトウ 【中】シャチホコガ類?(シャチホコガの幼虫はどれもシャチホコのポーズをとると思っていましたがそうするのは少ないみたいです) 【右】ヤガ類
【左】ヒトリガ類 【中】メイガ類 【右】アツバガ類
【左】ヤガ類 【中】ガの仲間 【右】マエアカスカシノメイガ(灯火の常連です)
【左】アツバガ類 【中】アオドウガネ(今回もドウガネブイブイは来ませんでした) 【右】クリシギゾウムシ?(細長い口で栗やどんぐりに穴を開けて産卵します)
【左】ヒメバチ類(ガやコウチュウの幼虫に寄生するものが多いそうです) 【右】ガガンボ類
以下、真っ暗の林の中での様子
左A氏、右H氏…顔にかかるクモの巣や顔近くの光に集まる小虫も何のその…気力&根性で探し回る
ついに発見!(大歓声)、即、容器へ、容器の中での映像
幹上の実在現場を撮影、なお、鳴き声は地上からの感じでした
このコオロギ(ハラオカメコオロギ)はたくさん見ることができました。ズボンに止まったときの映像
枝にいたクダマキモドキ。撮った直後、暗闇の中、飛び立っていきました…結構遠くまで…
同じ木には、こんなガも…。発見には慣れが必要…?。ライトに眼が鋭く光るからスグワカル
クチキコオロギはこのような樹皮上で夜のお散歩をするのがお好きなようで…
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